探検 – 面白山の沢

探検 – 面白山の沢
核心部の大滝

地形図を眺めて、まだ見たことがない場所に想像を巡らせるのは楽しい。
特に記録が無い山域は尚の事。そして、そこがどんな所なのか探検しに行くのは、何が出てくるか分からない不安と期待が高まる。

さて、面白山周辺の地形図を眺めていて、ある沢に目を付けた。
この沢の標高640m付近に何やら池がある。こんな山奥の池ってどんなところなのか、ネットを調べても記録は無い。自分で行って確かめることにした。

9/17 8:30入渓する。ところが、出だしからツルツルのゴルジュやボルダーのような大岩が連続し、到る所で泳ぎや高巻きを強いられた。
それでも最初の分岐を超えると、渓相はがらっと変わって歩きやすくなる。
標高545mの地点に来ると二段滝が現れた。一段目を登って二段目にかかろうとした時に驚いた。二段目は自然の滝ではなく、砂防ダムだった。
表面は水苔に覆われて自然の岩と同化しているが、間違いなく石組みである。何の目的で建てられたのか? そして最後にここに人が来てから何年たっているのだろう。

やがて640m地点まで来た。突然、目の前が開けると高さ25mは有りそうな大きな滝が目の前に立ちふさがっていた。
そして滝の下は直径15mくらいの函になっていた。此処が目的地だ。地形図と異なり水溜りではなかったが、長い間に土砂や落石で埋まったのだろう。
そして滝は逆層で下部はハングしており、登れそうに無かった。
右岸から巻こうとしたが、滝の上流の沢へは大高巻きになりそうなので、そのまま登山道に復帰することにした。しかし、この場所を見たらもう十分な気がしていた。

無名山でも登り尽くされた筈の山でも、ルートや季節を工夫すればいくらでも意外さや発見がある。

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